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カラダを整えて免疫機能の低下を予防しましょう -鍼灸治療の効果-

新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が継続され、まだまだ不要な外出自粛の状態が続きます。

 

日々の報道では毎日、感染者数が増加し、いつ終息に向かうのかもめどが立たない状況です。

 

感染経路が特定できない感染者数が増え、外出すればいつどこで誰もが感染するリスクがあるような状況です。

 

このような状況のなか、自分や家族、社会のために感染しないように予防することが重要です。

 

まずは手洗い・うがいの励行、マスクの着用、手指消毒、3密を避けるなどウイルスを取り込まないことは当然ですが、いつ誰もが感染してもおかしくない状況の中で万が一、感染してしまってもなるべく重症化しないように体調を整えることが必要ではないでしょうか。

 

重症化の原因も当初は高齢者や基礎疾患のある場合などと言われてきましたが、若い人や基礎疾患がない人でも重症化したことが報じられています。

 

また、サイトカインストームという免疫機能の不調が、重症化の原因とも指摘されています。

 

長引く自粛によるコロナ疲れやストレスの蓄積、体調が低下しておられる方も多いのではないでしょうか。

 

疲労やストレスの蓄積、体調の低下は免疫機能の低下に繋がることがあります。

 

ウイルスに打ち勝つには免疫機能が正常に働いてくれることが重要です。

 

免疫機能が低下しないように体調を整えましょう

 

免疫機能に対する鍼灸治療についても紹介します。

 

是非、鍼灸治療もご活用下さい。

 

※鍼灸治療が新型コロナウイルスに限定して治療・予防効果があるとういもではありません。

目次

私たちの身体は神経系 − 内分泌系 − 免疫系がバランスよく働いて健康が保たれています

ヒトのカラダには、外からの刺激や外部環境・内部環境の変化を受けてもカラダを安定した状態に保とうとする仕組みが備わっています。
このような仕組みを恒常性(ホメオスタシス)と言います。
たとえば体温や血圧・血糖・塩分濃度・水分量(体液)などを一定に保つ機能、防御機能(ウイルスや細菌などの異物から守る)、修復機能(キズを治す)などが働いて恒常性が維持されています。
恒常性(ホメオスタシス)を維持する機能が正常に働くことで、健康が保たれています。

恒常性(ホメオスタシス)は、神経系、内分泌系、免疫系の働きによって保たれています。
この神経系、内分泌系、免疫系は単独で働いているわけではありません。
『神経 − 内分泌 − 免疫』のネットワークを形成し、相互に協調しながら働き、健康を保っています。

このネットワークが乱れると、自律神経の失調、ホルモンバランスの乱れ、免疫能の低下など体調不良を引き起こすことになります。
したがって自律神経の不調が免疫機能の低下につながることもあります。

免疫機能が低下する原因 自律神経の関わり

加齢や冷え、食生活の偏り、生活時間の乱れ、疲労やストレスの蓄積、睡眠不足、抗癌剤・免疫抑制剤の服用、AIDS(エイズ)などの病気が、免疫機能低下の原因になると言われています。

免疫細胞の働きに影響を与えているのが自律神経です。
自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスをとりながら働いています。
日中の活動する時間帯には交感神経が優位になり、夜間の休息する時間帯には副交感神経が優位になります。
交感神経が優位になると白血球のなかの顆粒球が増え、副交感神経が優位になるとリンパ球が増えると言われています。

ストレスは交感神経を緊張させ、リンパ球の数や働きが低下します。
つまりストレスの蓄積などで交感神経の緊張が高まり自律神経のバランスが乱れてしまうと、免疫機能も下がってしまいます。

免疫機能を低下させないために

・食生活
アミノ酸(タンパク質)、ビタミンなどバランスのとれた食事

・睡眠を十分に取る
睡眠時間が6時間未満の人は、唾液中のIgA抗体の分泌量が低下したという報告があります。

・適度な運動
汗を軽くかく程度の適度な運動。逆に激しい運動をし過ぎると免疫機能が低下すると言われています。

・体を温める
体温が上昇すると免疫細胞が活発になると言われています。特に冷え症の人は足、お腹、腰などを温めましょう。

・ストレス解消
ストレスが蓄積すると、交感神経が緊張し、免疫機能の低下につながります。リラックスした副交感神経が優位な状態では、リンパ球が活発になると言われています。

・腸内環境を整える
 腸は最大の免疫器官です。腸にはカラダの70%の免疫細胞が存在しています。腸の免疫細胞が働くためには、腸内細菌の助けが必要です。腸内細菌のエサとなる水溶性・不溶性食物繊維やオリゴ糖、乳酸菌やビフィズス菌が含有された乳製品・発酵食品などバランス良く摂取し、腸内細菌を活発にしましょう。

・笑いましょう
がん患者さんを対象とした研究で、漫才や落語を鑑賞して笑うと、免疫細胞の一種であるNK(ナチュラルキラー)細胞が活発になることが報告されています。悲しみや悩みなどのマイナス感情はNK細胞の働きが弱くなることも報告されています。

免疫機能を活性化する鍼灸治療

免疫細胞の働き 自然免疫と獲得免疫

カラダを外敵から守る免疫をになっているのが白血球です。
白血球には、主に顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)・リンパ球・単球があり、それぞれが役割を果たしています。
リンパ球には、NK(ナチュラルキラー)細胞、B細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)があり、単球はマクロファージや樹状細胞に変化します。

カラダに異物が侵入すると、マクロファージや好中球、NK細胞、樹状細胞などが異物を捕食(貪食)し、酵素などで殺菌して排除します。
NK細胞は、全身を24時間くまなくパトロールし、がん細胞やウイルス感染を発見すると即座に攻撃します。
マクロファージや樹状細胞は、貪食した細菌やウイルスの情報をヘルパーT細胞に伝える働きもしています。
このような最初に働く免疫を自然免疫と言います。

次に働くのが獲得免疫とよばれるT細胞・B細胞のリンパ球です。
T細胞は細菌やウイルスの情報を記憶したり、記憶していた細菌やウイルスを攻撃します。
B細胞は記憶した細菌やウイルスを無力化する抗体をつくります。
また、それぞれの免疫細胞はサイトカインと呼ばれる物質を放出し、細胞間の情報交換を行いながら、免疫細胞を活性化したり抑制したりしています。

鍼灸治療は免疫細胞を活発にします

鍼灸治療を受けていると、「以前より風邪をひきにくくなった」、「花粉症やアトピーなどのアレルギー症状が和らいだ」などの効果を経験することがあります。

風邪の予防やアレルギーには免疫機能が関係しています。

免疫機能に鍼灸治療が影響をあたえることが多くの研究で報告されています。

たとえば
・鍼やお灸の刺激が、NK(ナチュラルキラー)細胞やT細胞などのリンパ球の数を増やしたり活発にする。
・サイトカインと呼ばれる免疫細胞を刺激する物質の分泌を促す。
と言ったことがヒトや動物を対象とした研究で示されています。

そのメカニズムについては、まだまだ研究の途上ですが、その1例として米国カリフォルニア大学の研究チームが報告している仮説を紹介します。

足のツボを鍼で刺激すると、その刺激情報が脳の視床下部に伝わります。
視床下部は自律神経や内分泌系を調整している重要な場所です。
視床下部が刺激され、脳からβエンドルフィンという物質が分泌されます。
βエンドルフィンは鎮痛作用をもたらす物質ですが、NK細胞などの免疫細胞も活発にし、さらに免疫細胞からインターフェロンやインターロイキンなどのサイトカインの分泌も促します。

鍼治療は金属製の鍼をカラダの中に刺入します。
また、鍼もお灸の刺激もカラダの細胞組織に微小な損傷を与えます。
鍼という異物の侵入や微小な損傷に対応するために、さまざまな免疫細胞が活性化すると考えられます。

まとめ

ウイルスや細菌に対抗するための免疫機能。
免疫機能は、加齢や冷え、食生活の偏り、生活時間の乱れ、疲労やストレスの蓄積、睡眠不足などで低下することがあります。
また、免疫機能は自律神経にも影響を受けていますので、自律神経のバランスの乱れが免疫機能の低下を引き起こすこともあります。

バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動、カラダを温める、ストレスや疲れをためない、よく笑い楽しく過ごすなどを心がけて免疫機能の低下を防ぎましょう。

鍼灸治療は免疫細胞を活性化するだけでなく、自律神経のバランスを整える効果も期待出来ます。
体調を整えるために定期的に鍼灸治療を受けられることをオススメします。

新型コロナウイルス感染の終息までまだしばらくは時間がかかりそうです。
コロナウイルスに負けないためにもカラダを整えて下さい。
コロナ疲れやストレスの蓄積による体調の不調を感じておられる方には、是非、鍼灸治療をご活用いただければと思います。

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